技術革新が進み、将来、現在私たちの就いている職業のおよそ半分は人工知能(AI)が代替えするだろうと言われています。これはAIが仕事を奪うということではなく、今はない新たな職業に人は従事するだろうということが言われています。
そのような未来を生きていく為に必要な力の1つとして、OECDはEducation 2030で「新たな価値を創造する力」を挙げています。新たな価値は「個々人の思考や作業のみならず、他者との協力と協働により既存の知識から新しい知識を生み出すことを通して、ますます引き起こされる」と言われています。また、「このコンピテンシーを支える構成概念としては、適応力、創造力、好奇心や、新しいものに対して開かれた意識が含まれる」とも言われています。
他者との協力や協働を実現するには自分ひとりではなく、誰かとコミュニケーションをとる必要があります。コミュニケーションをとる中で大切な要素の1つとして「対話する」ことが考えられます。これは、今流行りの論破するということではなく、素直な思いや考えを伝え傾聴することです。
対話する力を育てる一環として、この夏からひまわり組が「ひまわり会議」を始めています。
司会役の先生が話題を提供し、その話題に対して子どもたちがみんなで話すというものです。子どもたちの発言に対して司会は否定することはありません。また、子ども達が同時に話すことはせず、一人ずつ話し、話しをしている時はしっかり聞くという形です。
始めたばかりで試行錯誤をしながら進めていますが、普段気づかなかった思いや考え等が垣間見れたり、大人にない発想を沢山聞けたり、楽しそうに聞いているかと思うと話しがどんどん脱線してしまい司会が話を戻したり(笑)、色々な姿を見せてくれます。
大人と子どもだとどうしても大人が主導権を持ってしまうことが多いと思いますが、一人の同じ人として対話をすることで子どもだけでなく大人も得られることがたくさんあると思います。是非、子どもたちにはどうすれば相手に伝わるのかということや、素直な自分の思いを相手に聴いてもらえることの嬉しさを経験できる環境を用意していきたいです。